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 ベテルクリニック福岡においでいただいている、おいでくださるお客様患者様は、既に結構な美容知識・医学知識をお持ちの方が多いです。また、お客様患者様各位、美と抗老化の知識欲が貪欲でいらっしゃるので、市場に出回っている美容情報 抗老化情報はもとより、「最新の治療法」としてアナウンスされた報道記事等をお持込みくださり、「これこれと書いてあるが、これはできるのか?もし仮にできないなら、海外でこれをできる医療機関を紹介してくれ」と当院に諮問してくださる方も多くいらっしゃいます。ときには、「ドクター陣に勉強不足がないか、試してみる」くらいの心意気で、鋭い質問や難しい議論の材料を持ってきてくださるロイヤルクライアント様もいらっしゃいます。

 そのため、これから美容医療の世界へ入ってこられるお客様患者様にとっては、ところどころの用語の意味やこの分野の常識的な概念について、このウェブサイト上の記載では不充分に感じられる方もおいでになると思います。しかし、それを本文中に漏れなく網羅して記載してしまうと、しばしば、ごちゃごちゃと冗長な体裁になります。そこで、すでに、「ありふれた概念である」「ありふれた治療法である」「ありふれた材料である」というような用語については、あえて本文中では記載せずに、この「いまさら聞けないベテル用語集」にまとめました。治療法選び・医療機関選びのご一助になれば幸いです。

役立つ美容用語

・EGF

表皮成長因子。顔・手等の肌の若返り・再生の治療の中で使用する。

・『「EGF配合」とかの化粧品やフェイスマスク、エステの施術コースなどもありますが、これって効きますか?』

 効くわけないでしょう。EGFは、本来火傷や糖尿病性壊疽等を適応とした外国医薬品です。どういう状況の外傷・傷痕に対し、どれだけの量を、どのような形で使用するか、という点が決まっています。医療用で使う量は、少なくとも1gのゲル剤当たり150mcgという、大変な量です。しかも、それを使用できる場面は、火傷や壊疽で表皮が剥がれたり欠損した状態でのみです。

 これに対し、化粧品やエステ店卸専用品であっても、「1gのゲル剤当たり150mcg」の基準量に対し、その数千分の1とか数万分の1とかの量しか含まれていません。さらに、このような、そもそものEGF含有量が少なすぎるものを、表皮が剥がれたり欠損したりしているわけでもない、「健常な肌」、に外用塗布して、効果があるとは思えません。

・『「EGF配合」とかの美容ドリンクやサプリなどもありますが、これって効きますか?』

​ EGFは、内服しても皮膚には作用しません。

・『「FGF」「線維芽細胞成長因子」は使わないのですか?』

 この質問が出るのは、だいたい、お顔と手の肌の若返り 再生治療の場面です。「細胞外マトリクス+EGF+ミトコンドリア活性賦活血清サイトカイン」というメニューの内容と組み合わせから考えて、FGF 線維芽細胞成長因子は使う必要はないと考えています。また、他院で、「FGF」「線維芽細胞成長因子」をしようして、過去に多くの事故症例がでおりますので、今さら積極的に使いたい材料でも治療法でもありません。

・GHK 

細胞外マトリクスの修復に関わるサイトカインであるマトリカインの1種。美容治療では、主に創傷治癒・瘢痕治療・育毛毛髪再生頭髪再生の分野で用いる。癌治療では、福岡大学では、GHKとアスコルビン酸を併用した非化学療法を研究している。

・ヒアルロン酸の種類

 顔の注射に使うヒアルロン酸には、薬液が硬いものと柔らかいものがある。ヒアルロン酸の硬いものは、深いしわを埋める、いわゆる「フィラー術」で使う。ヒアルロン酸の柔らかいものは、主に小じわや水分を保持できずにできたたるみ部分の保水機能維持剤として使う。美容医療初体験の方や入門編の方は、まずは柔らかいヒアルロン酸で反応を見るのが定石である。

・ボトックス

 拘縮した筋肉を緩めて、表情しわを解消する。深いしわを始め、表情しわ以外のしわには効かない。

・ボトックスの種類

 何種類かあります。ボトックスを長期間的定期的に使い続ける方の場合は、ボトックスの薬液に耐性ができないように、ときどき種類を変えながら使います。ただし、中国製のものは使いません。特定の種類・製品銘柄をご指定の場合は、その旨おっしゃってください。

・合成ボトックス 

 塗るボトックス、などのキャッチフレーズで化粧品市場に出回っているアルギレリン(アルジレリンアルジルリンアルジェリン)や目元専用合成ボトックスのSNAP8等。これら合成ボトックスを注射で用いた場合、効き目はオリジナルのボトックスよりもやや弱いが、痛みは軽減している。膀胱括約筋を緩める治療時にには、オリジナルのボトックスよりも簡易に使用できる利点がある。

言葉遊び・Paper Chase

・美容医療VS美容治療

 美容医療=Aestetic Medicine/Cosmetic Medicineは、必ずしも生命健康には影響しないが、主に美容上の目的で行なわれる医療です。

 そして、その美容医療=Aestetic Medicine/Cosmetic Medicineの分野で行なわれる治療=Treatmentが美容治療=Aestetic Treatment/Cosmetic Treatmentです。

・美容形成VS美容整形VS形成外科VS整形外科

​ 美容形成、美容整形、形成外科、整形外科、いずれも似たような言葉です。しかし、各美容形成、美容整形、形成外科、整形外科の用語は、きっちり区別して用います。

 まず、人体のパーツのうち、顔を題材にして考えます。その顔のうち、輪郭の作りが不都合だとしましょう。この不都合な状態が「不整」です。しかし、この「不整」は必ずしも生命健康には影響しないとします。このような必ずしも生命健康には影響しない「不整」を美容上の目的で整える医療処置をする場合が「美容整形」です。

 次に、「形成」という場合、「切ったり縫ったり貼ったり」という医療処置がメインになる場合、場面をいいます。一方で、「整形」というと、骨・関節等を中心に診療し、しばしば外科的なアプローチをとる診療科である「整形外科」を指します。そして、「切ったり縫ったり貼ったり」という医療処置がメインになり、そのアプローチが一般的に外科的なものとなる診療科が「形成外科」です。

 そして、必ずしも生命健康には影響しない「不整」を美容上の目的で整える医療処置をする「美容整形」が、「切ったり縫ったり貼ったり」という医療処置がメインに行なわれる場合、その処置は「美容形成」です。

・形成外科VS美容外科VS美容皮膚科

 美容医療=Aestetic Medicine/Cosmetic Medicineを、主に外科的アプローチ(「切ったり縫ったり貼ったり」)で行なおうとする診療科が美容外科です。

 そして、「切ったり縫ったり貼ったり」という医療処置がメインになり、そのアプローチが一般的に外科的なものとなる診療科が「形成外科」ですから、「形成外科」の処置が行なわれる目的が必ずしも生命健康には影響しない「不整」を美容上の目的である場合、それは「美容外科」的であり、そのような診療をメインに行なう診療科は「美容外科」であるといえます。

 一方で、皮膚科が主導し、「切ったり縫ったり貼ったり」という医療処置は控えめにしながら、皮膚科的内科的により非侵襲的なアプローチで処置し、その処置が必ずしも生命健康には影響しないが主に美容上の目的である場合、それは「美容皮膚科」的であり、そのような診療をメインに行なう診療科は「美容皮膚科」であるといえます。

・美容外科のステレオタイプなイメージ

豊胸バッグ術、フェイスリフト、二重手術・重瞼術、あご削り、えら削り。男性ドクターが多い。「やり過ぎなくらいがちょうどいい」。5年から10年に1度はメンテナンスの外科手術。

・美容皮膚科のステレオタイプなイメージ

注射メソセラピー治療、光照射治療、レーザー治療、脱毛治療。女医さんが多い。「自然な仕上がり」重視、「ダウンタイム」少ない、定期メンテナンスは月に1~2回。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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